第136章 この大原社長は絶対に怪しい

オフィスを出ると、皆一様に浮かない顔をしていた。

理性では、あの大原社長の言動がどこかおかしいということは理解している。だが、五千万もの大口案件をみすみす逃したとなれば、惜しい気持ちが湧くのも無理はない。

古川美月が小声で提案した。

「福田さん、やはり私がここ数日、あの大原社長のもとに通って関係をつなぎ止めてきましょうか?」

福田祐衣は少し考えてから、首を横に振った。

「やめておきなさい」

「あの大原という男、やり方が大胆すぎるし、性格も決して温厚とは言えないわ。あなたのような女の子が一人で行ったところで、いいように扱われるのがオチよ」

「成り行きに任せましょう」

古川美月は...

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